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第1 自己破産とは
自己破産は、借金が多く、自分の収入だけでは返済の見通しを立てられ ない方に、再出発の機会を与えるための、救済制度です。裁判所に自己破産の申立を行い、免責が許可されると、税金を除く借金全額についての支払いが免除され、経済的な更生を図ることができます。
但し、借金の全額を免除してもらうことから、手続きには、厳格な審査があり、借金の使い道によっては、返済免除の許可が出ない(=免責不許可)場合があります。
また、財産はお金に換えて、債権者に配当されますが、裁判所で定める基準を超えない財産(20万円以下の預貯金など)は手元に残すことができます。
さらに、自己破産開始決定が出た後、免責許可決定が確定するまで、一定の資格制限が課されます(例:弁護士、会計士、税理士、司法書士、宅地取引業者、証券会社外交員、保険募集員、警備員、代理人、後見人、など)

第2 手続きを行なう上で必要な条件
1 過去7年間に免責許可、再生の認可を得たことがないこと。
2 自己破産手続き後、借入れをせずに、健全な家計を営めること。

第3 免責不許可事由(破産法第252条)
1 債権者を害する目的で、財産の隠匿、損壊、債権者に不利益な処分をした場合。
2 破産手続の開始を遅延させる目的で、著しく不利益な条件で借入れをしたり、信用取引で買い入れた商品を、著しく不利益な条件で処分した場合。
3 弁護士が介入した後、特定の債権者に対して、当該債権者に特別の利益を与える目的または他の債権者を害する目的で、担保を提供したり、返済を続けたり、繰り上げ返済をした場合。
4 浪費、賭博、その他の射幸行為によって、著しく財産を減少させたり、借金をしている場合。
5 破産申立ての1年前から申立日までに、詐術を用いて、信用取引により財産を取得した場合。
6 帳簿、書類、その他の物件を隠滅、偽造、変造した場合。
7 虚偽の債権者名簿を提出した場合。
8 裁判所の調査に非協力的であったり、虚偽の説明をした場合。
9 書類の提出や予納金の納付を怠った場合。
※但し、これらに該当するとしても、自己の行いについて深く反省し、少額管財手続きにおいて、誠実に対応すれば、裁判所の職権により、返済免除の許可を得ることができます(=裁量免責)。
 
第4 管財事件と同時廃止事件について
自己破産には、管財事件と同時廃止事件という2つの手続があります。前記第3項に該当する場合、申立時に財産(東京地裁の場合は、1点で20万円以上の資産)がある場合、個人事業主、法人の代表者の方が自己破産をする場合などは、管財事件となり、申立時に財産がない場合は、同時廃止事件となります。
管財事件の場合、申立後に破産管財人を選任し、申立人の資産状況や免責の可否について調査をしたうえ、申立人の財産(不動産や自動車など)を換金して債権者に分配する手続きをします。
これに対し、借入れの経緯に問題がなく、また申立人に財産がなく債権者に分配できないことが申立時にわかっている場合には、手続きを省略して破産手続(財産を換金・分配する手続)を開始すると同時に破産手続を終了(=同時廃止)します。
なお、管財事件となった場合は、裁判所の手続きをしている間、申立人宛の郵便物すべてが管財人の事務所に転送され、管財人のチェックを受けることとなります。また、管財人の費用として、別途20万円(東京地裁の場合)がかかります。
 
第5 弁護士介入後の禁止事項
1 債権者への返済、新たな借入れ
債権者とは、貸金業者だけでなく、勤務先、親族、友人なども入ります。介入後の送金は、絶対におやめください。また、銀行預金で残高がマイナスになっている場合は、その銀行も債権者となりますので、その口座の使用は停止してください。
2 債権者の隠匿
御自分の判断で、債権者を隠すことはやめてください。債権者については、勤務先、親族、友人なども含め、すべて、当事務所に申告してください。
なお、既婚者の場合、御自分名義のカードを配偶者に預けていて、申告を忘れるケースが目立ちますので、この点にも注意してください。
3 配偶者への秘匿
既婚者の場合、手続きには配偶者の協力が不可欠であるため、介入後は、その旨を配偶者にお話しください。また、配偶者が無職あるいはパートの場合は、配偶者の借入れについても手続きに影響を及ぼしますので、配偶者の借入れについても、必ず申告してください。
4 浪費やギャンブル
ネットオークション、通信販売は、程度によっては、浪費とみなされますので、介入後は、控えてください。
ギャンブルは、競馬、パチンコの他に、宝くじ購入、株取引、先物取引先行費用の必要なサイドビジネス一般も含みます。
5 資産の隠匿、処分
弁護士が介入した後、法的には、貴方の資産は、弁護士の監督下に置かれ、御自分の判断で勝手に処分することは、許されません。また、裁判所への申告内容(特に、資産関係)に嘘や隠し事があると、手続自体が廃止されてしまいます。
当事務所からの質問には、正直にお答えください。特に、20万円以上の出費に関しては、後日、問題になりますので、出費は控えてください。また、学費や転居費用等、どうしても必要な出費がある場合は、あらかじめ、当事務所に御相談のうえ、レシート等の書類を保管してください。
なお、資産としてカウントされるものとしては、現金の他に、定期預金、財形、株券、各種出資金、保険の解約金、車、不動産などが含まれます。どうしても処分する必要がある場合は、御自分の判断でなさらず、必ず、前もって、当事務所に申告してください。
6 通帳の使用
預金通帳は、給料の入金、家賃と公共料金の引き落とし以外の使用を控 えてください。また、入金された給料から生活費を降ろす際には、5万円以下の小口に分けて、1週間~2週間に一度くらいのペースで引き出してください。
※以上のことに反した場合、当事務所では、自己破産の申立はお受けできません。

第6 弁護士介入後の作業
1 住宅ローンが残っている自宅がある場合、債権者の同意を得て、任意売却を行います。一定期間が経っても売却できない場合は、競売の手続きに移ります。いずれにしろ、転居が必要となりますので、転居費用を準備する必要があります。
2 クレジットで購入し、ローンが残っている商品は、債権者に返却します。3 毎月、家族全員分の家計簿をつけてください。現在は、継続的な借入れ 
と返済により、家計は、収支のバランスが崩れた状態となっていますので、御家族で話し合って、出費を調整し、家計の立て直しを行ってください。 
なお、家計簿は、毎月提出してください。
4 お持ちの通帳は、すべて、コピーを裁判所に提出しますので、通帳を見返し、過去2年間のうちに合計記帳になっている期間があれば、銀行の窓口で、取引明細を取得してください。
5 借入れの経緯について、作文を提出してください(サンプル有)。
 
第7 スケジュール
手続きは、下図の通り進行します。

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